Archive for 9月, 2010

Typemedia 2010/2011 スタート

日曜日, 9月 19th, 2010

Typemediaコースの授業が先週13日からスタートした。どの授業も最初は先生の作品のプレゼンテーションで自己紹介と、これから行うオリエンテーション。月曜日はPaul van der Laanの復刻書体プロジェクト。火曜日はまだないが、今後ストーンカービングの授業がある。水曜日午前はJust van RossumのDrawBotというソフトとPython Scriptを使った演習。午後はFrank E. Bloklandのレジビリティーなどについての講習。木曜日午前はErik van BloklandのPointed Penでのカリグラフィーとレターフォームの演習。午後は、Peter Verheulの筆を使ったカリグラフィーとレターフォームの演習。金曜日は主任教授のJan Willem Stasで、主に美術館見学やデザインイベントに連れて行ってもらい、レクチャーを受けるのが主体だそうだ。この他にもまだ始まっていない授業がいくつかあるがそれはまたご報告します。

この写真は学校近くのMeermanno museumへ見学に行き、裏庭のタイプデザイナーのためのような公園で撮った初めてのクラス写真。

左から
Florian Schick, Lauri Toikka, Sun Jung Hwang, Alpkan Kirayoglu, Linda Hintz, Colin M. Ford, Malte Herok, Kunihiko Okano (Me), Jan (“Yanone”) Gerner, Emma Laiho, Marina Chaccur, Yassin Baggar

ATypI Dublin 2010 / Main Conference(2)

日曜日, 9月 12th, 2010

ATypIのメインイベントは開催期間中の後半3日間、場所をダブリン城に変えて行われます。こちらの会場は2つのホールに別れていて、大きい方が400人ほど入るホールで、もう一つが100人くらい。Robert Bringhurstの基調講演に始まり3日間で65ほどのプログラムが行われます。Marian BantjesやUnderwareの講演など見所は満載。こちらでも昼食時にいろいろな方と隣り合わせになり、話をする機会がある。また夜にはNational Print Museumへの見学ツアーもあり、古い印刷機や活字鋳造機をデモンストレーションしてもらい見ることができた。

休憩の合間には、近くにあるトリニティーカレッジ博物館に展示されているケルズの書を見に行ったり、街を散策して歩いてみたり、裏にある美術館で古今東西の写本を見たり文字にどっぷりと浸れる5日間にできる。時間の都合で参加できなかったが、街の中の看板や碑文を見て歩くタイプウォークツアーもあったり5日間の間にたくさんのプログラムが行われる。そして最後の晩には、アイルランド、ダブリンと言えばギネスビール。醸造工場にあるレストランで親睦会が行われた。

左:メイン会場のあるダブリン城。右:敷地内にある建物にメイン会場が設定された。

左:メインホールは約400人程の収容。右:第二会場は100人程が入ることができる。

左:Dan RaynoldsはKlingspor foundryとVictor Hammerの書体について。右:Jean François PorchezとCiaran Ogaoraとの対談。

左:Erik Spiekermann, David Berlowなどがパネリストとなったディスカッション。右:UnderwareのBas Jacobsは最新作Book of war, mortification and loveなどを披露。


左上:National Print Museumへ見学ツアー。右上:National Print Museum建物外観。
左下:ライノタイプ機で活字鋳造のデモンストレーション。名前を鋳造してもらうことができた。 右下:参加者でにぎわう館内。所狭しと数々の古い印刷機、鋳造機が並ぶ。ほとんどが動態保存されていて、引退した職人がデモンストレーションをしてくれた。参加者の目が熱い。

左:会場裏手にあるChester Beatty Library。古今東西の聖典が展示されていた。右:アイルランドの国宝とされている8世紀頃に制作された写本聖書、Book of Kellsを見にTrinity College Museumへ。美しい装飾が施されたケルティック文様がとても美しい。

街の主要な移動手段はトラムとダブルデッカー。ここのトラムは最新式でとてもカッコいい。ハーグはトラムの方が多いがここダブリンはダブルデッカーが沢山走っている。

左:Timothy Donaldsonはカリグラフィーパフォーマンスを3日間ずっと行っていた。右:会場内ロビーには書籍展示やTDC2の受賞作品が展示されていた。コーヒーブレークにはここで皆が歓談。

左:休憩時間を使って近くの教会、Christ Churchへ。ステンドグラスが美しい。右:たまたま聖歌隊が練習に来ていて美声を楽しませてもらった。教会で聞くハーモニーは自然のエコーがかかって鳥肌が立つ。



見たいプレゼンテーションは沢山あるが、一日中会場で座っているのもしんどいので、たまに街を散策する。いろいろな看板やサインを見るのもおもしろかった。

左:夜には参加者とバーに行って飲むことも。右:いろいろな話題が弾んで夜遅くまで楽しい時間が続く。

アイルランド、ダブリンと言えばギネスビール。最終夜は、醸造工場にあるレストランで懇親パーティが行われた。ギネスビールをたっぷり味わってとても賑やかなパーティーになった。

残念ながら翌日から学校が始まる(既に学校は始まっているのを休んで来た)のでフライトの関係で麥倉さんとKOKINさんのプレゼンテーションを見ることができず帰らなければならなかったのが残念。日本の書体事情やタイポグラフィーをテーマにした講演がどういう反応になるかも知りたかった。今後ももっと日本語をテーマにしたプレゼンテーションが増えて行くと面白いと思う。いつかテーマを見つけてプレゼンテーションしてみたいとも思うが、何年先になるやら。

次回ATypIは2011年9月にアイスランド、レイキャビクで予定されています。その次の候補地もアナウンスされていて、アルメニア、エレバンが候補地になっています。

ATypI Dublin 2010 / Preface(1)

水曜日, 9月 8th, 2010

8日から12日までの5日間、ATypI Dublinへ向かうため朝の始発トラムで出発しアムステルダムのスキポール空港へ。2回目のタイプデザインコンファレンスで、ATypIへは初めてとなる。ヨーロッパ内での移動は初めて。少し緊張している。スキポール空港から格安航空のAirLingusを使ってアイルランド、ダブリン空港へ約一時間半。ここのサイン表示は、アイルランド語と英語の併記で、大きさに優劣は無くアイルランド語は白、英語はグリーンで表示されている。

左:スキポール空港のサイン。右:ダブリン空港のサイン。個性がハッキリしていておもしろい。

空港からシャトルバスで30分ほどで中心部に出る。下調べせずに来たのでついてからホテルへの行き方が分からず、案内所に良いって地図をもらい外に出て広げていると、おばあさんが近寄って来て道に迷ったのかと聞いて下さった。到着してすぐにやさしさに触れると少し安心する。Christ Churchにあるホテルにチェックインを済ませて、会場までバスかタクシーかで行こうかとも思ったが、街中を散策しながらいくのも良いと思い、歩いて行くことにした。 オランダに来てまだわずかだが、ハーグと比べると街の様子も違うように感じる。昨日はアムステルダムにも行ったが、ハーグはやはりまだ小さい街のようで、ダブリンの方が大きくて人も多くにぎやかだ。 会場は中心から15分ほど歩いたところにあるDublin Institute of Technology、通称DIT、ここで会期5日のうちの前半のPreFaceと言われるプログラムが行われる。例年前半は書体制作や技術に関するワークショップが多いが、今年からはややジャンルを広げデザインのプレゼンテーションも多く行われるようになった。また、TypeConと違ってATypIは複数のTrackがあり、同時にいくつかのプレゼンテーションが開催される。タイムテーブルを見ながら気になるプレゼンテーションをチェックし教室に向かう。

最初の二日の「Preface」の会場となったDublin Institute of Technology。

今年はWeb Fontに関するプレゼンテーションが多い。合計10本近くあるのではないだろうか。いくつかは見たが内容が同じものも多く、多言語書体の設計や、アイルランドのフォント事情などを優先してみるようにした。また、今回もフォント制作に関するプレゼンも多いが、これらはTypemediaの授業でも習うと思ってほとんどパスした。インドの書体や書体のレジビリティーに関するプレゼンテーションをチェック。途中のコーヒーブレークでTypeConで会った方と挨拶したり、隣の席になった方と話をしたりした。 ATypIは基本的に朝以外の食事がほとんどついていて、ランチは近くのホテルに用意されていた。会場でも隣り合った方々と話をすると思わぬ話が聞けたりする。いきなり書体デザインやタイポグラフィーの熱弁が始まったり(かなりざわついていて聞き取りにくいが)おもしろい。中には国連から多言語表記のパンフレットなどを編集するために言語のことや文字のことについて情報を聞きに、2年に一回は来ているという参加者もいた。最近はラテン文字圏だけでなく、アラブ圏やインドから来られる方も多い。

数々の講演が行われる。右はシアトルTypeConで知り合ったEben Sorkinさん。違うコンファレンスで久しぶりに再開してお話できるのも楽しみの一つかもしれない。

夜はパーティーが開かれて、親睦会が行われる。今年は日本から来られた方も何人か居て、小林さんをはじめ、筑波技術大学の劉先生、フォントワークスや、韓国のYuun Designなどから書体を出しているKOKINさんと合流して韓国料理店で夕食を共にした。アジアでもこういうイベントが開けないかとか、日本の書体事情をどのように海外の方に紹介するかなど皆さん熱い思いを語り合った。

住まいへ移動

日曜日, 9月 5th, 2010

9月1日にアパートに移った。ハーグの中心からトラムで約10分ぐらいのところ。ここは間借りしているので、残念ながら部屋の中はあまりお見せできません。貸し主が海外で働く今年末までの間ここに住みます。ここに来る2日前、貸し主の女性とご両親とお会いし、使い方などを伺った。部屋は3階建ての屋根裏部屋(実質4階部分)で、建物は100年以上は建っているそうです。人生で初めて2階以上に住むことになりました。これまで平屋もしくは1階いにしか住んだことがないので階段というものに慣れていない。それなのにここの家は階段が梯子並みにとても急でうっかり踏み外すと大変なことになりそう。また新たな住まいを年末までに探さないといけないという課題がありますが、とりあえずここを拠点にハーグでの生活を本格的に始めます。

左:屋根裏部屋からの眺めは気持ちいい。周囲に特に高い建物がないので、空が広く見渡すことができる。 右:たまたま家の前でも修繕屋さんが治していた。3階まで組まれたこの高い足場を15分くらいで片付けて帰ってしまう。こうやって100年以上も長く保ち続けているのでしょうね。

部屋の使い方を聞いて一番驚いたのが、給湯器の種火をつけっぱなしにしておくこと。日本だったら考えられません(よね?)。何度も聞きましたがこれがオランダスタイルだ、と。セントラルヒーティングと聞いていたがこれも大きなガスストーブがあるのみ。湯沸かし器と同じ要領で、ちょっと出掛けるぐらいでは消さないらしい。絶対大丈夫だから安心してと言われた。

左:室内にあるガス給湯器。種火はつけっぱなし。 右:リビングにあるガスヒーター。湯沸かし器と同じ要領でつける。9月初旬なのに早速使った。

3日後に日本から送った荷物が届いたが、ブザーが鳴って早く降りないと、とっとと帰られたら困るので慌てて出たら早速ズドドドドっと階段から落ちた。まず一回目〜という感じ。さて年末までに何度やらかすことやら。

左:北方を見ると朝焼けの中をスキポール空港からと思われる飛行機が四方八方に散らばって行く。ほうき星のようで綺麗だ。右:反対側の窓から見た夕日。