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三宅康文展『文字は生きている』

土曜日, 6月 28th, 2008

練馬区立美術館午前10時17分。雨を心配しながら自転車で行ってみる。いつも電車から見える建物。こんなに近いとは思わなかった。しかも文字の展覧会をここで見れるとも思っていなかった。

モリサワ「じゅんファミリー」、ニィス「JTCウインファミリー」をはじめとする書体デザイナーとして知られる三宅康文氏の個展を見に行った。2つの大きな展示室それぞれを「文字デザイン」と「文字アート」にテーマを分け、デザインの展示室ではこれまで手がけてこられた書体の紹介や新作の書体の展示、もう一方ではシルクスクリーンの作品を中心に展示されていた。「文字デザイン」の展示では、「じゅん」以外にも「ダイゴ」「ケアゲ」など良くお世話になった書体から、仕事であまり使う機会がなかった写植世代の文字も展示されていた。大きな文字は全て黒い紙を切ったもので展示されていて、きれいな切り口にも「手」から生まれた線という印象を受ける。一方の「文字アート」は趣が大きく変わり躍動感ある文字のアート作品が展示されていた。2つのテーマが静と動のように対比されているように思えた。


左:会場で配られていたDMと書体見本シート。右:練馬区立美術館

三宅氏ご本人が在廊されていたのでお話をお伺いしたいと思ったが、取材中だったため残念ながら所用もあり後にする。もう少し早く気がつけばよかった。