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TABトーク クリスチャン・シュワルツ

火曜日, 4月 8th, 2008

まさかこの方に日本で会うことができるとは思ってなかった。五反田の5tanda Sonicで開かれたTokyo Art Beatのトークショーには、ニューヨークを拠点にするタイプデザイナーChristian Schwartzさんをゲストに迎え、大雨にも関わらず多くの人が詰めかけたいた。

I Love New York Tシャツを着て壇上に上がったSchwartzさんは、たくさんのスライドとともに、手がけてきたカスタムフォントの事例を紹介。特にイギリスの新聞The Guardian用のカスタムフォントの経緯を詳細に語ってくれた。100を越す膨大なファミリーになった理由や、それぞれのファミリーの持つ役割などを解説し、カスタムフォントを作る意味が感じられた。
ショーのあとで懇親会が開かれ、少しお話をすることができた。ポートフォリオを見てもらって意見をもらったり、質問をしてみた。Schwartzさんも見出し用の太い書体が好きなようで、丁寧に見ていただくことができた。Guardian書体は今年中に発売予定だそうで、コンデンス書体も現在進行中とのこと。

(左) 3スタイルある書体について解説。 (右) この日のために用意されたプロフィールなどが掲載されたフリーペーパーにサインしてもらう。

このショーの数日後には朗文堂でも同様のプレゼンテーションが行われ、厚かましくまたお邪魔した。先日できなかった質問を伺うことができ、オランダの書体に影響を受けた理由や、カスタムフォントを導入する際のクライアントの理解度についての意見をお聞きした。
日本でカスタムフォントが普及しないのは決して文字数の多さだけが原因ではないと思う。まだまだ作り手がその効果、利点をうまく説明できていないという思いが強くなった。

日本で海外のタイプデザイナーに直接お話を聞くチャンスはほとんどない。Schwartzさんは明日が帰国というのに二回目の時間を作ってくださったそうで、二回も会うことができ、たくさん質問させていただいてとても感謝しています。
もう一人、お礼を申し上げなければならない方がいます。今回のTABのトークショーをコーディネートされたAQのChris Palmieriさん。タイプデザインにとても興味があるそうで、ご自身のサイトでJeremy Tankard氏など最近注目しているタイプデザイナーにインタビューをしており、Schwartzさんの通訳としても尽力され、とても親切にしてくださいました。ありがとうございました。