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中国書体デザイン

木曜日, 6月 12th, 2008

昨年小林章さんが審査員として加わった中国書体メーカーの書体デザインコンペの結果を見つけた。小林さんの日記で紹介され、中国の書体デザインのレベルが上がっていくのではないかとのコメントを読んで気になっていた。

方正字庫 字体大赛
審査の模様

中国語は読めないので英語での概説。
The 4TH “Founder Award” Competition on Chinese font Design and Poster Design

2値ではなく多値のデザインがあることに驚かされたが、グレートーンをデザインに取り込んでいて墨絵を思わせる書体もある。アウトラインデジタルフォントを考えれば2値で制作するのが常識なのかもしれないが、それが自由度を狭めている可能性もある。画面表示やFlashでの表示を考えると2値にとらわれすぎるのもナンセンスなのかもしれない。筆画のぶれやにじみなど、静止しているのに動きや時間を感じるものもあって、アウトラインフォントの枠を超えた可能性を感じさせられた。確かにBitFonterなどを利用すればグレースケールやカラーで表現することも可能でおもしろそうだ。

過去三回の(と思われる)結果も掲載されていた。

いつも和文を見ると欧文のデザインをするならどうするかということを考えるので、バラエティーに富んだ書体を見ると、いろいろと手を動かしてみたくなる。

お隣の国なのにあまり知らない中国や韓国の書体事情。今Arabicはとても注目されている。CJKV(Chinese-Japanese-Korean-Vietnamese)も、話題を提供していけるようにしたいと思う。

韓国と中国の文字に関する記事。
誠文堂新光社
アイデア 307に「ハングル書体デザインの現状」
アイデア 327に「現代中国の書籍設計」「[論文]中国におけるグラフィックデザインとタイポグラフィの歴史的発展に関する研究 1805-1949 文:孫明遠」