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TypeCon 2007 Typecrit video

金曜日, 5月 23rd, 2008

昨年初めて出かけた海外のタイプコンファレンスTypeCon 2007 Seattle。その際に受けてみた10分間書体批評(10 minutes type critics)の模様の音声がYouTubeにアップされています。

TypeCon Seattle 2007: Typecrit 1 of 4

その場ですべてを聞き取ることは無理だろうと思い、iPodを使って全ての参加者の批評を録音。その音声をもとにEben Sorkinさん(彼もCritique参加者の一人)が写真やその時に使った書体見本などをうまく編集してまとめてくれました。

この10分間書体批評はMatthew Carterさん、John Downerさん、小林章さんの3氏が参加者が制作した書体を10分間で批評してくれるというTypeCon恒例となったイベント。10人の参加者それぞれに与えられた時間は10分。3氏それぞれの書体についての意見が交わされ、時には観客からの質問も飛び交います。


写真:コンファレンス会場受け付け横に張り出されたCritic申し込み用名簿。参加したい人が自分で書き込みます。現地でどうやって登録すればよいかわからず気がつくのが遅く、いつの間にかこの紙が張り出され、10人全てが埋まっていた。しかし、次に見に来た時に誰かが参加を取りやめていたので、あわててそこに自分の名前を書き込んだ(3番目)。

このイベント自体に参加して直接批評してもらうこともとてもよかったのですが、他の参加者への批評もとても勉強になります。こういう書体の時はこういう所に気をつけるのか、こういう所を見比べると全体を判断しやすいのかといったポイントをたくさん知ることができ、見るだけでも十分価値があると思います。

驚いたのは参加者の中にTDCで受賞したこともあるGabriel Meaveさんや、バウハウス大学でタイポグラフィーを教えているJay Rutherfordさんなど、現在活躍するデザイナーが多く参加していたことです。書体についていろいろな人から意見をもらおうという積極的な姿勢がうかがえます。

またこの時はGabrielさんを含め3人のメキシコの方が参加していましたが、どの書体もユニークかつ完成度の高い書体ばかりで、レベルの高さがうかがえました。来年のAtypIはメキシコで開催されるそうで、さらに書体デザインへの関心が高まっていくのではないかな。

最後のパーティーのときにJohn Downerさんに「修正してまた持っておいでよ。」と声をかけてもらった。今年の開催都市はBuffalo。行ったことのないAtypIにするか迷う。

追記:Typophileでの関連スレッド
TypeCon 2007 Typecrit video